2018年に公開された『クワイエット・プレイス』の続編、『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』が2021年6月18日に日本で公開されました。本作は、前作の緊張感溢れる世界観を引き継ぎながら、さらなる試練に立ち向かう家族の姿を描いていいます。
あらすじ
音に反応して人類を襲う謎の生物によって文明社会が崩壊した世界。エヴリン(エミリー・ブラント)は、生まれたばかりの赤ん坊と耳の不自由な娘リーガン、息子マーカスを連れ、燃えてしまった家に代わる新たな避難場所を求めて危険な旅に出ます。彼らは外の世界で新たな脅威に直面しながら、常に泣き出す可能性のある赤ん坊を抱えてさまよいます。その過程で、生き残った他の人々との出会いや、人類を救う可能性を秘めた島の存在、そして敵への攻撃方法の発見など、新たな展開が待ち受けています。キャストと制作陣
- 監督・脚本:ジョン・クラシンスキー
- 主演:エミリー・ブラント(エヴリン役)
- 共演:ミリセント・シモンズ(リーガン役)、ノア・ジュープ(マーカス役)
- 新キャスト:キリアン・マーフィ、ジャイモン・フンスー
映画の特徴と魅力
- 前作を知らなくても楽しめる構成:本作では、前作になかった"Day 1"のシーンが少し含まれており、この世界の成り立ちを新規視聴者にも分かりやすく提示しています。
- 緊張感の継続:前作同様、「音を立てると即座に攻撃される」というルールが継続され、観客を常に緊張状態に置きます。
- 新たな難題:生まれたばかりの赤ちゃんの存在が、静寂を保つ上で大きな障害となり、物語に新たな緊張感を加えています。
- 舞台の拡大:住み慣れた家から外の世界へと舞台が広がり、新たな脅威と可能性が描かれます。
- 人間ドラマの深化:生き残った他の人々との出会いを通じて、人間関係や信頼の問題が浮き彫りになります。
- 希望の光:人類を救う可能性のある島の存在や、敵への攻撃方法の発見など、サバイバルの先にある希望が示されます。
感想
本作は前作の世界観を踏襲しつつ、物語をさらに発展させることに成功しています。前作とのつながりが強く、連続した日々の描写が臨場感を高めています。また、迫力のあるシーンが増え、視覚的にも魅力的な作品となっています。特に印象的なのは、リーガンの勇敢な行動です。人類を救う可能性のある方法を発見し、危険を顧みず島への冒険に出かける彼女の姿は、観客に強い感動を与えます。同時に、私自身がそのような状況に置かれたら、果たして同じような勇気を持てるだろうかと考えさせられます。そして、親として子供のことを信じ一緒に行動できるかという親としての存在も試されるのではと感じてしましました。本作は、家族愛を中心に据えながらも、世界の状況や敵の存在、他者とのつながりなど、より広い視点で物語を展開しています。静寂の中でハラハラドキドキしながら見る本作は、サスペンスホラーとしての魅力を十分に発揮しています。